通信制高校のアニメ・マンガコースはプロが指導!就職に強く作家デビューも夢じゃない!!
通信制高校の中にはアニメやマンガを学ぶコースがあります。アニメやマンガというと「遊び」のようなイメージがありますが、きちんとした学科でアニメ・マンガ制作のノウハウを学びます。
趣味の範囲だけでなく、将来職業として活躍できるだけの知識や技術が学べるということで、最近人気を集めています。
このページでは、通信制高校のアニメやマンガのコースについて詳しくご説明します。
通信制高校のアニメ・マンガコースとは
全日制高校の普通科では国語・数学・理科・社会・英語・体育などを学びます。商業科では情報処理や会計など、工業科では機械、電気、電子工業、建設、工業化学などの専門の科目も学びます。
一方、通信制高校では必須科目の単位を修得するほかは、学校が独自に設けたコースを選ぶことができます。
「アニメ・マンガ」が学べる通信制高校のように、アニメやマンガについて真剣に勉強できるコースがあります。
通信制高校のアニメ・マンガコースの内容
通信制高校も学校教育法で定められている高等学校なので、卒業するには必須科目を履修しなければなりません。
必修科目(正式には必履修(ひつりしゅう)科目)には国語(国語総合)、数学(数学Ⅰ)、地理歴史(・世界史AまたはBのどちらか1科目・日本史A・B・地理A・Bの中から1科目)、保健体育(体育・保健)、外国語(コミュニケーション英語Ⅰ)などが決められていて、それぞれに履修すべき単位数も決められています。
そして、それ以外に選択科目を選んで、合計74単位を修得することで卒業できるようになっているのです。
アニメやマンガコースでは、選択科目としてアニメ制作やマンガ制作が学べる科目(授業)が組み込まれています。
アニメ・マンガコースで学べること
アニメやマンガを制作すると言っても、やることは多岐にわたります。
- ストーリーを作る
- 登場するキャラクターを考える
- アニメやマンガを描く
大きく分けるとこの3つですが、例えばキャラクターを考えるにはストーリー全体を考えて、必要な登場人物を考えなければいけません。
その上で、それぞれの登場人物の性格、顔、体型などを作り出す必要があります。
また、アニメやマンガを描くには登場人物の他に背景(街並み、自然、建物、室内の様子など)を丁寧に描く力が求められます。
さらにコマ割りを作って、自然な流れで読みやすい形に仕上げる力が必要です。
当然ながらデッサン力も重要ですし、最近のアニメーションはデジタル化されているため、デジタル加工の方法なども学ぶ必要があります。
このようにアニメやマンガを作るとなると、さまざまな能力を磨かなければなりません。趣味や遊びの延長でできるものではないのです。
通信制高校のアニメ・マンガコースは専門家が指導
通信制高校のアニメ・マンガコースではキャラクター設定やストーリーの作り方、デッサンの指導はもちろんのこと、プロのマンガ家としてデビューできるような売り込みの方法まで指導しています。
出版社とのパイプがある学校も多いので、卒業と同時にプロデビューも夢ではありません。
同時に高校卒業も可能
通信制高校の最大の目標は高校を卒業することです。
高校の勉強と同時進行でアニメやマンガ制作のことが学べるので、もちろん高校は卒業できますし、卒業後の進路の幅が広がるのが大きな魅力だと言えます。
アニメ・マンガコースがある通信制高校
アニメコースやマンガコースを設けている通信制高校はたくさんあります。
特にアニメやマンガは若い感性が求められるため、10代でも即戦力として業界デビューが可能です。
以下にご紹介するようなアニメやマンガコースがある学校では、第一線で活躍する現役のプロから直接指導を受けられます。
また、専門の機器や設備を備えているので、全日制高校では学べない専門性の高いスキルが身につきます。
代々木アニメーション学院
アニメやマンガはただ絵を描くだけでは完成しません。絵を動かしたり、声優がセリフをつけたりといったさまざまな仕事があります。代々木アニメーション学院ではアニメやイラストだけでなく声優を育成するコースやアニメの演出・美術・監督を育成するコースなどがあります。
また、こういった専門性の学科を学ぶには東京など特定のキャンパスしか実施していないという通信制高校が多いのですが、代々木アニメーション学院は全国8つのキャンパスをネットでつないで同じ授業を受けることができます。
指導は業界で活躍するプロばかりです。
代々木アニメーション学院のコース
主なコースは下記の通りです。
学部 | 学科 |
---|---|
エンタメ学部 | ・声優タレント科 ・声優アニソン科 ・声優アイドル科 ・2.5次元演劇科 |
アニメ・ゲーム学部 | ・アニメーター科 ・アニメ俳優美術科 ・アニメ監督・演出科 ・アニメ音響科 |
クリエイター学部 | ・イラスト科 ・マンガ科 ・フィギュア科 |
(2019年1月現在)
同校も業界とのパイプがあるので、デビューが早いのが特徴です。東京校が開講してすでに40年が経過しますが、のべ12万人の卒業生を輩出しその多くがアニメ業界で働いています。
就職活動に有利なだけでなく、就職後も頼りになる先輩が多いのは心強いですね。
おおぞら高等学院
おおぞら高等学院はただ単に高校卒業を目指すのではなく、「なりたい大人になるための学校」を目指しています。
そのために「みらい学科」を設けていて、「子ども・福祉コース」「プログラミングコース」「ビジネスマナーコース」「マンガイラストコース」「ネイルコース」があります。(2019年1月現在)
マンガ専門学校「日本マンガ塾」と提携
おおぞら高等学院のみらい学科「マンガイラストコース」はマンガの専門学校である「日本マンガ塾」と提携しています。
高校卒業の74単位はおおぞら高等学院で学び、マンガやイラストに関する専門的な授業は日本マンガ塾で学ぶようになっています。
日本マンガ塾では1年目は人物造形や背景描写、マンガテク、初歩的な作品制作やコマ割り、ストーリー発想などを勉強します。そして、2年目からは「マンガコース」「イラストコース」「スキルアップコース」に分かれて、それぞれの専門的な勉強をします。
業界のプロが指導してくれるので、安心です。
北海道芸術高校
北海道芸術高校は「芸術教育」に力を入れていて「マンガ・イラストコース」や「声優コース」「美術コース」などがあります。他にも「美容師コース」や「ファッション・ビューティーコース」「ミュージックコース」などもあり、表現することをさまざまな角度から学べる学校です。
北海道芸術高校のマンガ・イラストコース
北海道芸術高校のマンガ・イラストコースでは次のような授業が行われています。
内容 | |
---|---|
アナログイラスト | 各種絵の具やパステル、マーカーなどを使って表現技法を学ぶ |
デッサン | 鉛筆による静物画やクロッキー、屋外スケッチなどで表現力を学ぶ |
デジタルイラスト | PCを使って作画方法やPhotoshopやIllustratorの技法を学ぶ |
マンガテクニック | キャラクター制作やストーリー設定などを学びつつ実際のマンガ制作を行う |
(2019年1月現在)
さらに作品制作を行い、東京の出版社に作品を持ち込みデビューのきっかけ作りなども行っています。
なお、北海道芸術高校は全国各地にキャンパスがありますが、マンガ・イラストコースを設けているキャンパスは限られているので、事前によく確かめましょう。
アニメ・マンガコースを選ぶために大切なこと
アニメやマンガは個人で見る場合は夢があって、とても楽しめるものです。しかし、職業として取り組む場合は、激しい競争が待っています。
また、1つのアニメやマンガを制作する際には、多くの専門スタッフが関わっています。自分がどの分野で制作に関わりたいのかを明確にすることが大切です。
アニメやマンガ制作スタッフの役割
ひと口にアニメ・マンガと言っても次のように多くの役割があり、活躍の場は多岐にわたります。
- アニメやゲームのキャラクターの制作
- 書籍に使うイラストを描く
- 書籍(紙媒体)でのマンガ作家
- アニメーションの制作(キャラクターを考える人、ストーリーを考える人、色彩を考える人などさまざま)
- マンガのストーリーを考える
- アニメのキャラクターを考える
もちろんこれらのうち、ひとりでいくつもの仕事をすることも可能です。しかし、職業として考える場合は、「ただ好きだから」とか趣味の延長でできるものではありません。
自分がどの分野で仕事をしたいのか、どんな技術を身につければいいのかをよく考えてから学校を選ぶようにしましょう。
すぐにそれがわからない場合は、1年目は基礎の力を養成しつつ幅広い知識や技術を学べるコースがある学校がおすすめです。
そのためにも複数の学校の資料を取り寄せたり、オープンキャンパスに参加してみましょう。
実際に生徒の作品を見たり、先生の話を聞いたりすることで、自分がやりたいことや方向性が見えてきますよ。