日本から海外(アメリカ)の通信制高校を卒業する方法、メリットなどを紹介
アメリカにもe-ラーニング制度を利用した通信制高校があります。
これはスクーリングなしでアメリカの高校を卒業できるというものです。そのため、アメリカに行かなくても日本で卒業が可能です。
今回はその方法について詳しくご紹介していきます。逆に海外から日本の通信制高校を卒業したいと考えている方は、以下の記事を参考にして下さい。
アメリカ(海外)の通信制高校の特徴
アメリカは日本とは学校の制度が違うため、一切登校しない(スクーリングなし)で卒業できる通信制高校があります。
しかも、日本の通信制高校と提携をしているので日本にいながらアメリカの高卒資格を得ることができます。
アメリカ(海外)の通信制高校で学ぶメリット
まず、アメリカなど海外の通信制高校で学ぶメリットを見てみましょう。
- 留学の費用がかからない
- 英語力がつく
- 日本語のサポートがある
- スクーリングがない
- 世界各国の生徒と交流できる
では、ひとつずつ詳しくご説明していきます。
留学の費用がかからない
アメリカの通信制高校は、その名の通りe-ラーニング(通信教育)で勉強します。
留学する場合は現地の学校の入学費用(学費)の他に、渡航費用、現地での滞在費用、生活費などが必要になりますが、通信制高校の場合は現地に行かないので留学の費用がかかりません。
これは大きなメリットだと言えます。
学習は主にDVDやCDとテキスト、インターネットを使って学習します。しかも、スクーリングがないので、現地まで行かなくても単位が修得できます。
ただ、アメリカの通信制高校の中には時差に関係なく現地時間でのWeb授業を行うコースもあります。事前によく確認しておきましょう。
英語力がつく
当然のことながらアメリカの通信制高校の学習はすべて英語で行いますし、レポートは英語で提出します。そのため英語力が飛躍的にUPします。
卒業後にアメリカの大学や専門学校への進学を目指すことも可能です。また、ビジネスや留学の場面でも強い味方になるでしょう。
日本語のサポートがある
レポートの提出が英語だからといって、いきなり何もかもが英語で指示されるわけではありません。
日本語でのサポートがあります。わからないところは日本語で質問すれば、きちんと答えてくれるので安心です。
スクーリングがない
日本の通信制高校を卒業するには、スクーリングへの出席が必須になっています。最近は年間で4~5日程度など短期間で済む高校が増えていますが、それでも仕事を休んだり、現地までの交通費がかかったり…といった負担があります。
しかし、アメリカの通信制高校はスクーリングの義務がないため、自宅での学習だけで完結します。働きながら勉強する人や子育て中の人でも学習できるのがメリットです。
世界各国の生徒と交流できる
アメリカの通信制高校は世界各国の生徒を受け入れており、いろんな国の生徒と交流しながら学習を進めていくことができます。
日本国内からアメリカ(海外)の通信制高校を卒業する方法
日本の高校に在籍しながらアメリカ(海外)の通信制高校を卒業する方法としては、次の2つがあります。
- 海外と提携している国内の学校を卒業する
- 海外卒業資格の得られる留学コースを活用する
では、それぞれの方法を詳しくご説明していきます。
海外と提携している国内の学校を卒業する
日本の通信制高校の中にはアメリカの通信制高校と提携している学校がいくつかあります。
提携校を卒業することで、日本の高校だけでなくアメリカの高校卒業資格を得ることが可能です。また、日本の高校で修得した単位を、海外の通信制高校の単位に充てることができます。
そのため、最短で半年で現地の高校卒業も可能です。
八洲学園大学国際高校
八洲(やしま)学園大学国際高校は沖縄県に本校がある広域通信制高校で、日本で初めて5泊6日の集中スクーリングを導入したことで知られています。
同校は『American High School Academy 日本支部(Friends Abroad)』と教育提携しているので、下記の条件を満たすことで八洲学園大学国際高校の卒業と同時に「アメリカの高校卒業資格」の取得が可能です。
- 英語で主要5教科の課題を提出する
- eラーニングで英語訓練を受ける
- 人生経験や活動を評価して単位が認定される
英語での課題提出というと難しく思えるかも知れませんが、八洲学園大学国際高校でしっかり指導してくれるので、心配はいりません。
また、八洲学園大学国際高校で修得した単位をアメリカの高校卒業に必要な単位として認定してもらうことができます。
そのため、実質の学習期間は半年~1年程度でよく、スクーリングのためにアメリカに行く必要がないという点がメリットです。
東京インターハイスクール
東京インターハイスクールは東京都渋谷区に本部がある通信制のインターナショナルスクールです。
アメリカ・ワシントン州にあるAlger Independence High School(アルジャー・インディペンダンス・ハイスクール)の日本校で、ネットを通して学習を進めます。
大きな特徴はスクーリングがないこと、必要な単位を修得すれば最短6ヶ月で卒業できること、定期テストがないことなどがあります。
日本にいながらアメリカ・ワシントン州公認の高校が卒業できるメリットは大きいですが、東京インターハイスクールは日本の高校卒業資格は修得できません。
日本の高校を卒業したい場合は、提携している通信制高校の明蓬館高等学校やアットマーク国際高等学校で学ぶ方法があります。また、同校では高校卒業認定資格取得のサポートもしています。
AJインターナショナルアカデミー
AJインターナショナルアカデミーはAJ国際留学支援センターのサポート部門で、海外の高校や大学留学をめざす人のためのフリースクールです。
横浜にあるスクールに通うほか、ネット学習も可能で、必要な単位を修得することでアメリカの通信制高校を卒業できます。
ただ、ここだけで日本の高校卒業資格は取得できないので、別途通信制高校で学ぶか高校卒業認定資格を取得する必要があります。
海外卒業資格の得られる留学コースを活用する
通信制高校の中には海外に留学し、日本と海外両方の高校卒業資格を得られるコースもあります。
鹿島学園高等学校
鹿島学園高等学校は茨城県鹿嶋市に本校がある広域通信制高校で、「海外留学コース」にはアメリカやカナダ、イギリスなど多くの渡航先がありますが、現地の高校卒業資格が取得できるのは次の国です。
- オーストラリア
- ニュージーランド
- フィジー
どこに留学する場合でも日本人カウンセラーが個別にサポートしてくれます。また、ホストファミリーは厳しい審査をクリアした安心できる家庭ばかりなので、保護者の人も安心できるでしょう。
なお、留学コースの有無はキャンパスによって異なるので、こちらから資料請求してご確認ください。
ワオ高等学校
ワオ高等学校は岡山県に本校がある広域通信制高校です。
同校の「高校留学ダブルディプロマプログラム」は高校在学中にオーストラリアに留学し、提携校で学ぶことでワオ高等学校と現地の高校の卒業資格が取得できます。
高校1年次~2年次の間に日本で英語力UPをめざして学習し、英語の単位を修得します。同時に留学先の高校選定や留学手続きを進め、3年次はオーストラリアの高校で学びます。
ワオ高等学校と留学先の高校は単位互換ができるので、高校3年間で日本とオーストラリア両方の高校卒業が可能になります。
アメリカ(海外)大学への進学に対応している通信制高校
アメリカ(海外)の大学進学に対応している通信制高校もあります。
おおぞら高等学院
おおぞら高等学院は屋久島おおぞら高等学校のサポート校で、鹿児島県に本校があるほか全国各地にキャンパスがあります。
同校には「世界への架け橋プログラム」があり、カナダ・バンクーバーにある提携キャンパスへの留学が可能です。
留学期間は目標に合わせて1週間の体験留学から6ヶ月の長期まで選べるほか、現地で1~2年間働きながら学ぶワーキングホリデーや現地の大学・専門学校を卒業するプランもあります。
カナダは治安が良く、住みやすい国です。さらに渡航前のガイダンスや留学中のサポートなどもおおぞら高等学校が対応するので、生徒も保護者の人も安心できるでしょう。
ルネサンス高等学校
ルネサンス高等学校はスクーリングが年間4日~5日だけでいいので、海外各地に留学する生徒がたくさんいます。
海外のバレエスクールやダンススクールに留学する人、サッカーやゴルフなどのスポーツ留学、芸術を学ぶための留学などがあり、海外の大学に留学することも可能です。
ルネサンス高等学校はどこに住んでいてもネット学習ができるシステムなので、さまざまなジャンルでの留学をはじめ海外の大学に進学したいにもおすすめです。
留学先の相談も可能なので、資料請求してみましょう。
松陰高等学校
山口県に本校がある松陰高等学校は、全国に学習センターがある広域通信制高校です。
生徒の主体生を重視する教育方針が特徴で、画一的な指導ではなく生徒の「個」を尊重しています。
特に大学進学や留学に力を入れていて、高校の卒業に必要な単位は2年次までに終えて後は大学受験に特化するなど生徒の希望や可能性を引き出す指導を行っています。
「海外留学単位認定コース」では、1年次に留学前の準備としてネイティブ講師が英語レッスンを実施、2年次にはアメリカやカナダなどに1年間正規留学を行います。
3年次は帰国してTOEFLやTOEICなどのスコアアップを図ります。
卒業後は日本の大学に進学するほか、海外の大学に進学することも可能です。
留学や海外の大学進学への実績が豊富で、しっかりサポートしてもらえるのが特徴です。
クラーク記念国際高等学校
クラーク記念国際高等学校は北海道に本校がある広域通信制高校で、全国にキャンパスがあります。
ニュージーランドの国際大学IPU New Zealand(IPUNZ)と提携し、高校から大学まで通算7年間を現地で学ぶことができます。
日本の高校卒業資格はクラーク記念国際高等学校で取得し、卒業後はニュージーランドの国際大学IPU New Zealand(IPUNZ)進学が可能です。
英語力はもちろんのこと、世界から学生が集まっているので、国際感覚が身につくのがメリットです。現地には日本人スタッフが常駐しているので、留学の不安も解消されるでしょう。
一ツ葉高校
一ツ葉高校は熊本県に本校がある通信制高校で、アメリカ大学進学コースがあります。
このコースは一ツ葉高校在学中に、提携校であるアメリカの語学学校NewYork English Academy(NYEA)に留学するというもの。ここで現地の大学セントフランシスカレッジ(SFC)入学に必要なカリキュラムを学びます。
3年間で日本の高校卒業資格を修得すると同時に、アメリカの大学(SFC)入学資格が得られるので、高校卒業後はスムーズに現地の大学進学が可能になります。
日本からアメリカ(海外)の通信制高校を卒業した際の注意点
アメリカの高卒資格が日本で通用しないこともある
ただし、日本の大学に進学する場合や日本国内で就職する場合などは、「(日本の)高校卒業以上」や「高校卒業と同程度の学力があること」を条件にしているケースが多くあります。
その際に、日本の高校を卒業しておらず、アメリカの高校卒業資格だけでは条件を満たしていないとみなされる可能性があります。
将来的に日本で働く予定があるなら、日本の高校をきちんと卒業することが大切ですね。
アメリカの大学に入学するには資格の他に英語力が必要
では、アメリカの大学に入学するには、アメリカの高校卒業資格が必要なのでしょうか?
決してそんなことはありません。
実際に日本から多くの学生が留学してアメリカの大学で学んでいますが、その人たちはアメリカの高校を卒業しているわけではありませんよね。
アメリカの大学に入学するには、次の点を審査されます。
- 高校時代の成績(日本からの留学の場合は日本の高校の成績)
- 推薦状
- 英語でのエッセイ
- 課外活動(クラブ活動や生徒会、ボランティア、アルバイトなど)
- TOEFLまたはIELTSのテスト
- 面接
これらを見ても、ある程度の英語力が必要だということがわかります。
日本からアメリカ(海外)の通信制高校を卒業まとめ
日本に住んでいながらアメリカや海外の通信制高校を卒業することは十分に可能です。
ただ卒業には相応の英語力が必要となります。また、英語力はすぐに伸びるものではありません。
海外の通信制高校の卒業資格を得たいと思ったら、早めに勉強をして基礎英語力を鍛える必要があります。
国内から海外の卒業資格を得られる学校は増えつつあるので、まずは以下から資料請求をして自分に合った通信制学校を選ぶことをおすすめします。