サポート校の5つのメリット・デメリットまとめ|通うべき?
通信制高校は自分で教科書を見ながら勉強し、レポートを提出しなければなりませんのでモチベーションを保つのが難しいです。
そこで役立つのがサポート校の存在です。このページではそんな通信制高校のメリット・デメリットについて詳しく解説しています。
通信制サポート校とは
サポート校とは、高校の通信教育を受けている生徒や高卒認定試験合格を目指す人に対して学習支援を行う教育施設のことをいいます。
特に法的な根拠や権限はなく、いわゆる学習塾的な意味合いを持っています。
サポート校について詳しくは以下の記事で解説しています。当記事ではサポート校のメリット・デメリットを解説していますので、サポート校そのものについて知りたい方はこちらもご覧下さい。
通信制高校サポート校のメリット
- 生徒一人ひとりをサポートしている
- 苦手な科目を克服できる
- 不登校生徒へのフォローがある
- さまざまなコースがある
- 卒業率が高くなる
生徒一人ひとりをサポートしてくれる
多くのサポート校では個別指導や少人数制を取っています。
全日制高校のように1クラスに30人前後がいるわけではありませんので、生徒一人ひとりに対してしっかりと目が届くのがサポート校の大きなメリットです。
学習塾のクラスをイメージするとわかりやすいかも知れません。塾の規模にもよりますが、基本的には一人ひとりを丁寧に見て指導をしています。
通信制サポート校も同様で、個人の学習の進み具合に合わせて丁寧な指導があるのがメリットだと言えます。
また、一般的に通信制高校の学習は自宅で進めていくため、先生と身近に関わる機会が少なく学習面や生活、進路の面で相談できない。
分からない部分があっても聞けずそのままにしてしまう場合がありますが、通信制サポート校はすぐに先生に相談できるよう、24時間いつでも先生に聞けるiPadを無償提供、マンツーマン・少人数のオンライン授業などに対応しています。
苦手な科目を克服できる
通信制サポート校は学習塾と同じ役割を持っています。
しかも個別指導や少人数制なので、通信制高校のレポート作成などでわからない科目がある場合や、小中学校の授業でつまずいて苦手意識がある科目をしっかり指導してもらえます。
特に過去の学習でつまずいてしまうと、いくら高校の教科書を見てもなかなか理解できません。そのため、どこでつまずいたのかを見極めて、そこから学習をやり直すことが大切です。
しかし、自分ではそれが難しいのですが、通信制サポート校では中学校の復習を含めて苦手科目のサポートをしてくれます。
その結果、苦手科目を克服しつつも単位修得をスムーズに進めることができます。
不登校生徒への手厚いフォローがある
通信制サポート校は週5日制の登校をするところもありますが、その多くは週に1回、あるいは年に数回程度しか登校しません。
そのため、不登校を経験した生徒やひきこもり傾向の生徒も無理をすることなく自分のペースで登校し、卒業をすることができます。
もちろん今は不登校だけど、本当は登校したい、環境が変われば登校したいという生徒には希望に沿って徐々に登校日数を増やすなど、少しずつ通学できるように環境を整えてくれます。
中には生徒の自宅まで出向いて授業をしてくれるサポート校もあります。家庭教師のようなイメージですね。
また、保護者に対しての対応も行っているので、心配なことがあればサポート校のスクールカウンセラーに相談してみましょう。
フォローの内容
- レポート作成フォロー
- 個人に合わせた勉強フォロー
- スクーリングのフォロー
- 希望大学への進学フォロー
- カウンセリングなどメンタル面のフォロー
こちらが主なフォローです。他に様々な手厚いサポートがありますので、気になる学校があればまずは無料の資料請求をしてみましょう。
通信制高校選びに迷ったら
さまざまなコースで専門知識を学べる
通信制サポート校は学習支援だけでなく、専門知識や技術を学んだり、自分の好きなことができるコースが多数あります。以下は一例です。
- 進学コース
- 芸術コース
- スポーツコース
- アートコース
- 芸能コース
- ゲーム(eスポーツ)コース
- プログラミングコース
- 声優・俳優コース
このように多岐にわたるコースが設けられていますので、自分の興味に合わせた勉強が可能です。
また、学校によっては上記コースの履修と共に国家資格(美容師免許、調理師免許、介護職員初任者研修)を取得できたり、卒業後にそのまま提携先や付き合いのある職場で働くこともできます。
サポート校に入ることで、卒業後に就職難になる可能性が大きく減るのはメリットと言えるでしょう。
卒業率が高くなる
通信制高校は文字通り自宅で通信学習をするのが中心のため、人によっては途中でモチベが保てなくなりなかなか卒業までたどり着けない人もいます。
実際、通信制高校の卒業は4年以上かかっている人も多く、公立の通信制高校に至っては卒業率が40%前後と非常に低いです(私立は97%前後の所が多い)
しかしサポート校では個別授業やカリキュラムの作成、レポートの補佐などを先生が行ってくれますので、卒業までモチベを保ちやすくなります。
実際、サポート校を活用することで公立であっても卒業率が90%を超えているケースは多いので、1人だとついサボってしまう、モチベが保てない方にはサポート校がおすすめです。
通信制サポート校のデメリット
通信制サポート校はメリットばかりではなく、次のようなデメリットがあります。
- サポート校だけでは高卒資格が得られない
- 通信制高校とは別に費用がかかる
- サポート校によって指導方法や内容が異なる
- 自分には合わない場合がある
サポート校だけでは高卒資格が得られない
サポート校は全日制高校や通信制高校のように国に認められた教育機関ではなく、立ち位置としては塾が近いです。
そのため、サポート校のみでは高校卒業資格を得ることはできません。
ただし通信制高校と併設・提携しているサポート校であれば、サポート校に通うことで高校卒業資格を取得することも可能です。
この辺りは必ず入学する前に無料で請求できる資料などで、各学校の仕組みを確認しておきましょう。
通信制高校選びに迷ったら
自分には合わない場合がある
これはサポート校に限らず学習塾でも同じですが、「同級生の〇さんや△さんが行っているから」とか「世間の評価(ネットの口コミなど)がよかったから」という理由でサポート校を選んでも、自分には合わない場合があります。
学校の特色と自分の目的が合わないこともあれば、学校は気に入ってもサポート校の先生と合わないこともあります。
こればっかりは実際に足を運んでみなくては分からないので、事前に見学や体験授業などをして、雰囲気をよく確かめるようにしましょう。
通信制高校と別に費用がかかる
サポート校はあくまでも塾のようなものなので、通信制高校とは別に学費がかかります。
全日制高校の生徒が学校と別に学習塾や予備校に通う場合、別途費用がかかるのと一緒です。
費用は各サポート校や、週1通学、週5通学といった選択したコースによって異なりますが、高いところでは年間で70万~100万円近くかかるところがあります。事前によく確認するようにしましょう。
また、サポート校は国が認めた教育機関ではないため、就学支援金制度も対象外です。(通信制高校の学費は就学支援金の対象です)
通信制高校の就学支援金については、詳しくは以下の記事をご覧ください。
そもそも利用する必要がない場合もある
実は通信制高校の卒業に必要なレポートの提出、単位取得はそれほど難しいことはありません。本来ならサポート校に行かなくても卒業は可能です。
実際、サポート校なしでも私立の通信制高校の中には卒業率が90%を超えている学校もあります。
サポート校のメインの役割である学習、レポートの支援も私立の通信制高校は費用の中に入っており、充実したサポートを受けることができます。
つまり、サポート校なしでも自分の意思で勉強ができて、スケジュール通りにレポート提出と単位の取得できる方であれば通うだけお金の無駄になってしまう可能性が高いです。
なお、公立の通信制高校の場合はサポートが乏しく、卒業率も低いためサポート校に通う意味は大きいでしょう。
意思が弱い、勉強に不安がある方はサポート校を利用するのもあり
逆にサポート校の利用を検討するべきなのは、自宅学習だと集中できない。つい漫画を読んだりゲームをやってしまう。通信制高校に通ってるけど勉強に身が入らず担任が取れない、といった方です。
上記に当てはまる、あるいは当てはまりそうな方はサポート校を利用しなくては、3年以内に卒業できないリスクがあります。
人間には向き不向きがあるので、誰かの監視や指導がないと勉強ができないというのはそう簡単に解決できません。その点、サポート校に通えば安心でしょう。
通信制高校選びに迷ったら
とはいえ決して安い費用ではないので、「そもそも入る必要があるのか」「学費に見合った効果があるのか」といったポイントと、興味のあるサポート校の指導内容、サポート内容をよく確認しておきましょう。
そのためには複数の通信制高校に資料請求したり、学校説明会に参加したりすることをオススメします。
通信制高校のサポート校のメリット・デメリットまとめ
サポート校は通信制高校で学ぶ人が苦手科目の克服や学習の相談などのために利用する学習塾のような存在です。
少人数制クラスや個別指導のほか、不登校やひきこもりの生徒のフォローなども行っています。
ただ、通信制高校とは別に費用がかかりますしサポート校によって指導内容も異なるため、気になる学校は事前に無料の資料請求をして内容をよく確認しておきましょう。
なお、通信制高校はサポート校を利用しなくても卒業できます。まずは自分に合う通信制高校を選んで、必要に応じてサポート校を活用するのもおすすめです。