通信制高校の入学式の服装や持ち物、注意点を紹介
通信制高校は自宅学習が中心ですが入学式はないと思われがちですが、全日制高校のように入学式や卒業式はしっかり行われています。
ただ通信制高校は登校日数が少ない関係で制服がないところも多いため、入学式に何を着て行けばいいのか困る方は多いです。
そこでこのページでは通信制高校の入学式の服装や持ち物について詳しくご説明します。
通信制高校の入学式で最適な服装を男女別に紹介
通信制高校は制服がない学校が多いので、基本的に入学式や卒業式などの行事も服装は自由であることが多いです。
ただ自由と言われていても式典なので、以下に基本的に通信制高校の入学式でふさわしいとされる服装を紹介していきます。
男子におすすめの服装
制服がない学校では私服で出席することになりますが、基本的に男子は紺や濃いグレー、黒などの地味な色のスーツに白いYシャツを着用します。
スーツもシャツも無地でシンプルなデザインが無難です。
普段の生活ではスーツを着用する機会は少ないですが、高校の卒業式にも着用できますし、就職活動の会社説明会や面接、大学の入学式にも着用できます。
1着持っていると何かと重宝するので、入学を機にきちんとしたスーツを準備しておくといいでしょう。
シャツやネクタイ、靴下も注意
スーツに合わせてネクタイや靴も準備します。ネクタイの色や柄に指定はありませんが、奇抜なデザインや派手な色のものは避けましょう。悪目立ちして、周囲から浮いてしまう可能性があります。
意外と目につくのが靴下と靴です。スニーカーはNGで、できれば革靴を準備したいです。靴下は丈が短い「くるぶしソックス」や「スニーカーソックス」は避けてください。
グレーや黒などでふくらはぎまでの長さの、いわゆるビジネスソックスがおすすめです。
なお、さまざまな理由でスーツが準備できない場合は、ブレザーやジャケットにズボンというスタイルでも問題ありません。その際も地味な色とデザインのものを選ぶようにしましょう。
女子におすすめの服装
女子が入学式に出席する場合もカジュアルなものは避けて、スーツやジャケットとスカートの組み合わせなどを選ぶようにしましょう。
スーツ(ジャケット)は黒やグレーなどが無難です。パンツスーツでもいいですが、スカートの方がよりフォーマルな印象を与えます。
中に着るブラウスは白や薄いピンク、薄いブルーなどを選びます。リボンやフリルなどの装飾は、大きいものでなければ上品でおしゃれ感を出すことができます。
ただし、全体のトーンを合わせるようにしてください。例えばカチッとしたスーツなのにブラウスに大きなリボンがついていると子どもっぽくなり、全体の印象がアンバランスになります。
女子の靴の選び方
靴も全体の印象に合わせて選びましょう。スーツには黒いパンプスを合わせます。
パンプスを1足持っていると冠婚葬祭や、今後の就職活動などにも使えるのでおすすめします。ヒールの低いパンプスを選び、肌色のストッキングを着用しましょう。
なお、ヒールが高い靴やピンヒールは派手な印象を与えるので、入学式には不向きです。
ローファーの場合は靴下は白または黒の地味なものにします。キャラクターデザインや柄物の靴下は裂けてください。スニーカーも式典には合わないので、普段の登校時だけにしましょう。
女子もスーツとパンプスのセットを1着持っていると、卒業式、就職活動や入社式、大学の入学式など今後着用する機会が多くあります。
決してムダにはならないので、長く着られるデザインのものを準備しておくといいでしょう。
メイクや髪型にも注意
通信制高校の多くは校則が少なく、髪の毛の色も自由にしているところが多いようです。
しかし、入学式は式典ですから、奇抜な色の毛髪や派手なメイク、アクセサリーは避けましょう。TPOを考えた服装は、今後の人生でも求められるものです。
通信制高校の入学式なので多少オシャレをするのは構いませんが、あまり華美にならないように注意してください。
なんちゃって制服もおすすめ
指定の制服がない通信制高校の入学式には、「なんちゃって制服」もおすすめです。
これはブレザーにスカート、ズボン、シャツがセットになったもので、よくある高校の制服のデザインになっています。
ネクタイやリボンを選ぶことで、自分好みの制服に仕上がります。男子用、女子用があり入学後の通学にも着用できるので、スーツの代わりにこういった「なんちゃって制服」を準備するのもひとつの方法ですね。
親・保護者におすすめの服装
通信制高校の入学式に保護者が同席する場合も、制服の有無に関わらずフォーマルなスーツやジャケットなどがふさわしいでしょう。
男女ともに黒や濃いグレー、紺色などのスーツが無難です。
幼稚園や小学校の入学式では母親がベージュや薄いピンクなどのカラースーツを着用することがありますが、子どもが高校生になると親は落ち着いた色とデザインのものを選ぶ方がいいでしょう。
また、若く見せたいという心理が働き、派手なデザインのスーツやアクセサリーを着用したくなりますが、逆効果になることがあります。
年齢に見合った落ち着いたデザインのものを選んでください。質のいいパールのネックレスなどを着用すると上品になるのでおすすめです。
通信制高校の入学式に必要な持ち物
入学式の前には服装だけでなく、持ち物のチェックも必要です。
子どもに必要な持ち物
- 通学用のバッグ
- 筆記用具
- メモ帳
- ハンカチ
- テイッシュ
- 飲み物(春~夏季に入学式がある場合は特に)
- 交通費
入学式の後は教科書やスクーリングの日程表などが配布されます。それ以外にもさまざまな書類が配布される可能性があるので、持ち帰り用のバッグを持参しましょう。
先生の説明をメモするための筆記用具も必要です。通信制高校は毎日登校するわけではないので、次に学校に来る日やレポートの提出方法などさまざまな説明があります。しっかり聞いて書いておきましょう。
スマホはスケジュールを記録したり、先生や学校の連絡先を登録したりするのに便利です。ただし、学校ではマナーモードにすることをお忘れなく!
親におすすめの持ち物
- 筆記用具
- メモ帳
- ハンカチ
- テイッシュ
- 飲み物
- 通帳や印鑑(入学式後に学費を振り込む場合)
- クリアファイル
通信制高校では、入学式の後、保護者に学校側から次のように諸連絡があります。
それぞれの説明に際して多くの書類が配布されるので、説明を聞いて重要な点はメモをするなどして忘れないようにしておきましょう。
- 国の就学支援金制度の手続きについて
- 奨学金制度について
- 1年間のスケジュール(スクーリングや試験の日程)
- 年間の費用(金額・納付時期・納付方法など)の説明
- 緊急連絡先
書類の数は多いので、シワにならないようにクリアファイルを持参すると安心です。
通信制高校の入学式の前に備えておくべきこと
入学式までに備えておくべきことを確認しておきましょう。
- 学校の概要を確認する
- 学校までの道順や所要時間を確認する
- 服装のチェック
- 持ち物のチェック
- コースや部活動を調べてやりたいことを考えておく
- 自己紹介を考えておく
学校の概要を確認する
通信制高校を選ぶ際には、資料請求をしたり、学校説明会やオープンキャンパスに参加したりしていると思います。
もう一度資料を見て、どんな学校なのかを確認しておくと安心です。
入学前に不安な点があれば問い合わせをして、解決しておくといいでしょう。
もちろん入学後でも質問や相談は可能ですが、疑問点は早めに解決しておくと安心できます。
学校までの道順や所要時間を確認する
学校までの道順や交通経路を確認しておきましょう。
電車やバスを利用する人は乗り換え場所や乗り継ぎの時間をよく確認することが大切です。遅刻しないように所要時間を確かめて、当日は早めに出発するようにしましょう。
なお、入学式が学校以外の場所で開催されるところもあります。その場合は会場までの道順や所要時間も調べておきましょう。
服装のチェック
入学式に着ていく服装をチェックします。
制服でも私服のスーツでも、サイズが合っているか、靴や靴下・ストッキングは準備できているかなど細部まで確認することが大切です。
シャツやブラウスにアイロンをかけて、シワがないように整えておきましょう。
持ち物のチェック
学校から持ち物が指定されている場合は、忘れ物がないようにチェックします。
それ以外にも教科書や書類を持ち帰るバッグ、筆記用具、ハンカチ、行き帰りに必要な交通費なども準備しておきましょう。
コースや部活動を調べてやりたいことを考えておく
通信制高校には、さまざまなコースがあります。あらかじめ、どんなコースがあるのかを調べておくといいでしょう。
(入学前にコースを決める学校もあります)
また、部活動をやっている通信制高校もあります。部活動紹介は入学後にありますが、どんな部活動があり、自分は何がやりたいのかを考えておくといいでしょう。
自己紹介を考えておく
入学式後に自己紹介をする場合があります。簡単に自分の紹介をできるように考えておくと、いざというときに焦らずに話せます。
背伸びしていいことを言おうと思わなくてもいいので、趣味や好きなこと、通信制高校でやりたいことなどを完結にまとめておくと安心です。
通信制高校の入学式の雰囲気
実際の通信制高校の入学式はどんな雰囲気なのでしょうか?いくつかの学校の入学式の様子をご紹介します。
まずは通信制高校の入学式の流れをご紹介します。
- 新入学生入場
- 校長先生のお話
- 在校生の挨拶
- 新入生の挨拶
- 教職員の紹介
- 今後の学校生活の説明や連絡事項
だいたいこのような流れになっています。
ただ、通信制高校は全日制高校よりも全校生徒数が少なく、規模が小さいために入学式の時間も短いのが特徴です。
また、入学式は学校ではなく近くのホールや会館などで開催されることがあります。
ルネサンス高等学校の入学式
ルネサンス大阪高等学校の2021年度入学式は歴史ある大阪市中央公会堂で開催されました。
4月の入学者は約900名で、そのうち出席を希望した約100名が参列。新型コロナウイルス感染対策のために手指消毒や検温、分散入退場などを行って実施されました。
校長先生の挨拶は会場だけでなく、Youtubeでも視聴できるのが特徴です。
また、ルネサンス大阪高等学校に入学した人気YouTuberあみかちゃん(フォーエイト)も参列したそうです。
入学式の後は、早速友達同士で記念撮影するなどなごやかな雰囲気でした。
過去には同校の卒業生で芸能界で活躍している先輩がゲストで参加して入学式を盛り上げたこともあったそうです。
私の母校、ルネサンス高校の入学式がありました。
ゲストで君が代をアカペラで歌わせていただきました!
御入学おめでとうございます✨ pic.twitter.com/NJABQjkNAz— あなりん (@analin0_0) April 17, 2016
なお、ルネサンス高校の入学式は東京や愛知県などでも開催されています。
第一学院高校の入学式
全国各地にキャンパスがある第一学院高等学校は、キャンパスごとに入学式が行われています。
大阪キャンパスでは3年生が司会を務め、入学式を進めました。在校生による歓迎の言葉、新入生の誓いの言葉などがあり、最後は集合写真を撮影します。(上の写真は新入生が誓いの言葉を述べる様子です)
秋葉原キャンパスでも同様な流れで挙行され、最後は先生を囲んで集合写真を撮影。
引用:第一学院高等学校 秋葉原キャンパス公式ブログ
第一学院高等学校には「在校生ピアサポーター」がいて、新入生やオープンキャンパスに来る人の案内やサポートをしています。
入学式も在校生ピアサポーターが進行をサポートしました。
「最初は緊張しましたが、友達や先生方のフォローのお陰で落ち着いてできました。自分にとって良い経験になったので、今後も学校行事には積極的に参加したいと思います」という感想を述べています。
新入生にとっては一番身近な先輩と親しくなれる機会ですし、在校生にとって自信につながるいい機会だと言えますね。
飛鳥未来高校の入学式
飛鳥未来高等学校も各キャンパスで入学式が挙行されました。
前日から在校生と先生が会場設営などを行い、新入生を迎えます。
当日は午前はスタンダードスタイル、午後はベーシック・3DAYスタイルに分けて実施。どちらも1部は式典、2部は歓迎会というスタイルです。
緊張感あふれる入学式の後は歓迎会でリラックス。先生や先輩、同級生たちと親しくなるチャンスです。
写真を見ると、人によって制服が異なりますね。これは飛鳥未来高等学校には指定の制服がなく、自由だからです。
「なんちゃって制服」でもOKなので、生徒ひとりひとりが好きな制服を選んで着用しています。リボンやネクタイも自由なんですよ。
友達のファッションをチェックするのも楽しいかも知れませんね。
おおぞら高等学院の入学式
おおぞら高等学院は東京都内のキャンパスが合同で入学式を挙行しました。
屋久島おおぞら高等学校の校長である茂木健一郎氏が式辞を述べ、脳科学者の立場で今後の社会や人間の役割、おおぞら高等学校で学ぶことの意義や屋久島スクーリングで体験できることなどを話しました。
その後は校長を囲んで、全員で記念撮影が行われました。
通信制高校の入学式に参加しないのはあり?
全日制高校の入学式は、基本的に「参加」が求められます。しかし、通信制高校は不登校の経験がある人や働きながら高校卒業をめざす人、子育て中の人などさまざまな状況の人がいます。
そのため、入学式の参加は必須ではありませんし、欠席したら入学が取り消されるということはありません。
入学式参加が単位修得につながることも
ただし、入学式などの学校行事が卒業に必要な「特別活動」に含まれる場合があります。
特別活動は国が必須と定めているため、通信制高校であっても3年間で30時間以上の参加が必要とされます。
ただ入学式に参加できなくても、卒業までに他の行事(運動会や文化祭、ボランティア活動など)で必要な時間数が参加できれば問題ありません。
心配な人は事前に学校に相談してみましょう。
通信制高校選びに迷ったら
通信制高校の入学式の入学祝いの金額相場は?
通信制高校に入学した子ども(孫)に入学祝いはどれくらいの金額をすべきなのでしょうか?
目安は全日制高校と同じです。下記の表を参考にしてください。
贈る相手 | 入学祝い金額の目安 |
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祖父母から孫へ | 10,000円~100,000円 |
親から子へ | 10,000円~50,000円 |
おじ・おばから甥・姪へ | 10,000円~30,000円 |
友人の子へ | 5,000円^10,000円 |
また、現金だけでなく、文房具や図書カード、iTunesカードやAmazonギフトカードといった電子カードを一緒に贈るケースが増えています。
通信制高校はネット学習が充実しているので、ノートパソコンやスマホなども喜ばれます。
通信制高校の入学式~まとめ
通信制高校でも入学式は挙行されます。式の流れは中学校や全日制高校とほぼ同じです。
入学式の服装は、制服があれば制服を着用しますが、ない場合はスーツや式典にふさわしいジャケットなどを準備しましょう。
通信制高校の入学式の参加は強制ではありませんが、入学式の参加が卒業に必要な「特別活動」としてカウントされるケースが多いですし、同期入学の生徒と会う機会も少ないので、都合が合えば参加することをおすすめします。